幽霊船～虹の橋がかかるまで
さて、闘技場の場面が終わったところで、再びサマンオサ王登場。テリーの「またモンスターが王に化けてるんじゃないだろうな？」という言葉に思わず身構える勇者一行。しかしどうやら本物らしいことに気付きパノンが「失礼のないように」と、皆頭を垂れます。ここのアリーナのお辞儀の仕方がめっちゃ気品あふれてて腐ってもお姫様なんだなと思った。もうやだしょこたん神。
旅をしている目的を教えるとともに、最後のオーブであるシルバーオーブを探し求めている旨を伝えると、幽霊船の話が出てきます。しかしそこには本当に勇気ある、力のある者が一人で行かないことには、見つけることが不可能とのこと。へえ。
で、勇気ある真に強い者と言われて即座にアリーナとテリーが「自分が」と名乗りをあげようとします。が、
ヤンガス「兄貴！！お願いしやす！！！」
パノン「そうですね、ここは勇者さんでしょう！」
勇者、ちょっと吃驚？
この言葉に思わず固まるアリーナとテリー。恥ずかしいねぇ。自分こそはって言いそうになっちゃったね。（笑）
強さを自覚してる二人だからこその失態。
アリーナ「それもそうね！頼んだわよ、勇者！」
テリー「仕方ないな……任せたぞ。勇者」
そして、ささーっと勇者以外の四人が退場。
ここから幽霊船の場面になります。
勇者はほぼ喋らないので、ひたすら幽霊船で一人で戦う場面となります。暗い海とぎしぎしと音をたてる船がスクリーンに映し出されます。おぉぉぉ……青い白い光の中、ボロ布をまとった幽霊のようなものが勇者にまとわりつく。それでも華麗な身のこなしで全て打ち倒していく様は素晴らしい。かっこいい。真っ白なポールダンサーというか輪っかダンサーというか（何て言うか分からない）布ダンサーっていうか（何て言うかry）ロープダンサーっていうか（何てry）が、より幻想感を増しています。どこに目をやってもほんとに美しくてため息がでる。あんなん人間業じゃねーよおおお。
幽霊船パートは正直、勇者の勇姿とステージの美しさとダンサーの皆さんの神々しさを楽しむところ。もう目ぇかっ開いて楽しむしかありません。最高。もうやだ。最高。映像くれ。最高。最高。
そして沢山の亡霊を追い払い、とうとうシルバーオーブの入手に成功する勇者。そこへ、すでに集め終えたオーブを持ったアリーナ、テリー、パノン、ヤンガスが合流します。
「やったわね！」とアリーナ。これで全てのオーブがそろいました。ってことで祭壇へGO。全員が集めた六つのオーブ、レッドオーブ、パープルオーブ、ブルーオーブ、イエローオーブ、グリーンオーブ、そしてシルバーオーブを捧げます。すると、竜の女王と双子の巫女が出てきます。
巫女A「私たち」
巫女B「私たち」
巫女A「この日をどんなに」
巫女B「この日をどんなに」
巫女AB「待ち望んでいたことでしょう」
巫女A「さあ、祈りましょう」
巫女B「さあ、お前も祈りましょう」
巫女AB「時は来たれり。今こそ目覚める時。大空はお前のもの。舞い上がれ、空高く。甦れ。不死鳥・ラーミアよ」
竜の女王の歌声が響きます。登場したのは巨大な鳥、不死鳥ラーミア。
ビジュアルはDQ3がやはりもとになっていますね。鶏冠が赤くて体が青い、あのラーミアです。DQ8しかやってない方は全部青くてーってイメージが強いかと思いますがSFC版のラーミアです。
このラーミアに乗って険しい山を越えようというのです。そして、ラーミアの足につかまって勇者が舞い上がります。そして、とうとうバラモス城へ。
ここで休憩が２０分入りました！結構事務的なアナウンスでしたが、
「この者たちにしばしの休息を与えたまえ」でやはりこだわっていていいなぁと再確認。
そこでステージを見上げてみれば、ラーミアが盛大に解体されながらステージの中に収納されていくところでした。ひええ。でもそうですよねそんだけでかいとそうなるよね。ちょっと可哀想。
ラーミアの出来はいかがなものかと聞かれれば、正直なところ、モンスターのクオリティが高い分少しお粗末な感じも拭えはしません。
しかしそれも気にならないくらいには、高橋洋子さんの歌声も神々しく、使いABの輪唱も素晴らしく……！だから気にはしてません！収納してくのは流石に気になったけどね！いいやもう！！笑
さてさて、二十分たち本編再開。
前半部分の簡単なあらすじが紹介されます。そのときでさえスクリーンに映る皆さんがかっこよすぎてずるい。つらい。
いよいよバラモス城へ乗り込んだ勇者たち。
バラモス「ここまで来たか、勇者たちよ……このバラモスに逆らおうなどと、身の程を弁えぬ者達じゃなあ」
バラモス城の壁と思われるものがスクリーンに映し出されているのですが、そこにバラモスと思しき影が行ったり来たり。雰囲気がだいぶ怖いです。バラモスの声もどことなく人間離れしていて落ち着きません。
そしてステージの中央にバラモス登場。どきどきしながら私もガン見。最初にオルテガと戦ってたときは暗くて少し見えにくかった。今度こそ。
……
………
………かわいいいいいい。思ったよりバラモスちっちゃかった。手と足がぴょこぴょこ動いとる。声めっちゃ怖いのに。うごうごがんばって動いてる。かわいいいいいいい。
バラモス「再び生き返らぬよう、そなたらのハラワタを食らいつくしてくれるわ！！イオナズン！！！」
可愛い外見とは合わずいきなりの大魔法です。さすがバラモス。かわいさだけじゃ魔王としてはやっていけないんですね（そうじゃない）
うわああああ、と悲鳴をあげる五人。うひゃあ、今までで一番食らったんと違いますかこれ。
戦うことができないパノンは、盾を持っているテリーの後ろにいます。そしてもちろん、テリーも今回ばかりは無碍にすることもできず、ちゃんと意識的に盾をかざしてパノンのこともかばってます。偉い！ビアンカとフローラのときのほうがイオナズンもメラゾーマも食らってた気がするけど、そのときはかばってなかったけど、見捨ててたけど、テリー、偉いぞ！！！
バラモス「マヒャド！」
続けてまたしても大魔法です。がんばって耐えるもののかなりの大ダメージ。しかしそこで屈する彼らではありません。
アリーナ「いくわよ！！閃光烈火拳！！！はあああ……はああああああ！！！！！」
テリー「いくぜ！！ジゴスパーク！はあ！！！！」
ヤンガス「いくでがすよ！蒼天魔斬！！！どぉらああ！！！」
それぞれの大技を繰り出します。ぐおおお、と苦しみの声をあげるバラモス。なかなかやるな、と返されるも、バラモス、今度はイオナズンを唱えます。再びピンチの皆さん。
そこで、全員の力を合わせなければ、ということに。
全員のマジックパワーを寄せ集め、放つ雷撃呪文・ミナデインの出番です！熱い展開！！
アリーナ「頼んだわよ、勇者！」
ヤンガス「兄貴、決めてやるでがす！！」
テリー「俺の力を使え！！」
勇者「ミナデイン！！！」
全員の力が勇者に集まり、ミナデインを放ちます。
苦しみの声をあげ、倒れていくバラモス。
ヤンガス「やったでがすか！？」
ヤンガスの台詞にぞくりとする私。ヤンガスくん、それやってないフラグだ。言っちゃだめなやつだ。
倒したのに何かおかしい、と他の面々も訝しげ。がらがらと城から変な音が響き始めます。
テリー「城が崩れるのか…！？」
？「バラモス。よくやった。あとは私に任せるがよかろう……」
バラモス「おぉ…有難き幸せ……」
倒れて行くバラモス。しかし状況は変わりません。スクリーンにうつっている城の壁もぐにゃりぐにゃりと歪んでいます。
？「我らに歯向かう者達よ……常闇の世界で、永久にもがき苦しむがいい……勇者たちを生贄とし、絶望で世界を覆いつくしてやろう！！！」
全員の悲鳴とともに急降下のエフェクト。
そして、スクリーンにずっと映し出されていたバラモス城の壁も崩れ去ります。
ゾーマ「我が名は大魔王ゾーマ……私がいる限り、世界は闇に閉ざされることになるであろう」
本当の黒幕はバラモスではなくゾーマだと、ここで初めて明かします。
彼らの戦いの舞台はこうして、次の常闇の世界・アレフガルドへと移るのでした……。
「ああ……また新しい一日が始まる……けれども、この世界に光が射すことは、ない………」と陰鬱な声が、暗転している中で響きます。そして徐々に明転。やっぱり世界がとても暗め。闘技場とか、サマンオサ城下町とかにいた人たちはみんな、すごい楽しそうに踊ったり喋ったりしてたから、ここの人たち凄い暗くて、辛い……。
正直「新しい一日」と聞いたときに「あーたらしーい、あーさが、きたー」とかラジオ体操ばりに頭で流れたんですけど、そういう空気でも流石に無さそうです。頭を抱えたり、うつむいたままふらふらと歩いたり。町の人たちの様子が本当に違いすぎて辛い。「我々は永久に、この闇の中で、来もしない朝を待ちながら、繰り返していくしかないのだ……」辛い。やめて。
気を失っていたパーティ全員がよろよろと起き上がり、「何だ、この暗い空気」と町の様子を見ます。
あまりの暗さに絶句する一行。「酷い町」と思わず呆然とつぶやくアリーナ。パノンが自分のギャグで笑わせてやろうと言いますが、流石に無理そうだと凹んでします。これは酷い。「大魔王ゾーマが、全ての元凶だったんでげすね……」ヤンガスも心なしかしょんぼりした声です。
確かにゲームで慣れてる私達は「どうせお前本当のボスじゃねえんだろ」とか思って戦うから良いものの、本人達からしてみればゴールテープきったと思ったのにもっと先にゴールあるんだからしんどいですよね。宿題全部終わらせて提出したのにその瞬間追加の宿題が夥しい量みたいなそういう感覚でしょうか。こんな例え方しかできない私ほんと馬鹿。
アリーナ「私たち、大魔王ゾーマを倒そうと思っているの」
魔王バラモスよりも更に上に大魔王ゾーマがいることは知っている彼ら。その旨を伝えれば、町人は「そんなことができるはずがない」と真っ向から否定。よほどこれまで痛めつけられてきたようです。その証拠に、定期的にモンスターがここを襲ってもいる様子。
他にもゾーマのもとへ行くための情報が欲しいところなのに、「巻き込まないでくれ」と怯えてしまってお話になりません。パノンもこれには参った顔つき。何を聞いたところで、「余計なことをしないでくれ」と恐れられてしまう始末。反抗したら余計に酷い目にあわされるとか、そういうことみたいです。DQ7のふきだまりの町みたいだな。
町人「見かけぬ顔じゃが、悪い事は言わん。ここは光が届かない場所……大魔王ゾーマを斃すなどと思わないことじゃ……永久に、わしらは闇の中で、もがき、苦しむしかないのじゃ。希望なんぞ、どこにもありゃせん。……それでも、行くと申すか？」
ヤンガス「それでも、行かなきゃならんのでげすよ」
ここでかっこよくきめたのはヤンガスでした。
ヤンガス「あっしらが、希望を取り戻すんでげす」
、かっこいい…。めちゃくちゃかっこいいよ、ヤンガス。
でもそうでした。ヤンガスも、山賊としての暮らしで沢山苦しいことを経験してきた男です。そして自分の世界（DQ8）でも沢山の人の死を経験しています。DQ7ほどじゃないけどほんとDQ8でも沢山目の前で人が死ぬから……だからこそ出た言葉な感じ。いろいろ、くぐり抜けた人だからこそいえる言葉だと。
町人の方もそれで心を打たれたんでしょうか。
ゾーマのところへ会うには虹の滴を手に入れ、虹の橋をかけなければならないということを教えてくれます。そして、それには太陽の石、雨雲の杖、聖なる守りの三つが必要だと。
勇者一行、決まれば行動は早いです。早速探しに行こう、という話になるところで、
町人「うわああああっ！！魔物が！！！魔物が襲って来た！！！」
町人「きゃああああああ！！！」
魔物登場。でてきたのはガーゴイル。こうしてみると結構怖いな…安定のクオリティの高さにもう何もいえない私。しかしあれ羽生えてるから、さすがに今回そこまではやらないけども、このガーゴイルが飛んで襲ってきたら地獄。本当にそれは死ねる。かなり怖い。
町人は尋常じゃないおびえようで逃げまどいます。しかし何とか勇者たちはこれを追い払います。
さて、ここでの戦いを終わらせたところで、早速その三つをとりに向かいます。が、当然そこは魔物の巣窟。
出てきたのはマドハンド。泥人形。ガーゴイル。ひええって感じの数です。ていうかマドハンドとガーゴイルはすでに書いたので割愛しますが、泥人形すげええええええめっちゃ泥人形だ！！！動きが！！動きがとても！！！良いです！！！カタカタ動く人形な感じいいです！！！
四方に別れた先にあるのは、なんとまぁ雑においてあるもんです、雨雲の杖に太陽の石に聖なる守り。みんなでそれを取りに行きます。が、その前に真ん中のマドハンドを何とかしなければなりません。
パノン「私はマドハンドはだーい、嫌いなので逃げさせていただきますね！」
アリーナ「何言ってるの！パノンも一緒に戦うの！！」（逃げようとしたパノンの首根っこ掴み前へと戻す）
パノン「あああっ、やっぱりぃ！？」
戦えるんですかねその人……。と思っていたらアリーナもなかなか攻撃のチャンスがつかめず、困った様子で右往左往しています。
そこでパノン、なにやら名案が浮かんだ様子。
パノン「アリーナさん、ここは私に任せてください！いきますよぉ！さあ、マドハンドの皆さん、じゃんけんしましょう！いいですか！？」
周囲にマドハンドがいる状態でど真ん中へ。「じゃんけんぽん！！」のかけ声とともにパノンが大きくパー。対して、マドハンドはみんな縮こまってます。たぶん、グー。
パノン「私の勝ちですね！！アリーナさん、今です！！」
負けたマドハンド、くるくるーーーっと回転して困っているみたい。
っていうかじゃんけんしてくれるって、マドハンドえらく律儀。
この隙をつき、アリーナはマドハンドを次から次へと倒していきます。そして、勇者が、ヤンガスが、テリーが、三つの道具を回収して持ってきました。
これがもうステージだとお客さんは遠距離で見ることになるので、その状況を考えてか結構大きく作られているんですが、雨雲の杖の美しいこと！雨雲の杖は、杖の先に雨雲のようなもわもわしたのがついているのですが、その部分が青白く光っていまして、とても神秘的です。遠目でも小道具一つ一つに本当に工夫が成されているのを感じて、DQの道具の大切さも凄く分かってくれているようで、もう見てて感激。すばらしい。
さて、三つのものを指定された場所に置くと、周囲に白い光が満ちます。
アレフガルドに来てからはずっと暗い照明ばかりだったので、お客さん目線でみてもちょっと眩しい。
ルビス「ああ………呪いから解かれるとは、夢のようです……」
登場してきたのはピンク色の華やかな衣装を身にまとった人三名。全員バレエみたいな踊り方していて美しい。背筋ぴんとしてて綺麗。
一人が前に歩み出てきます。その相手を見つめアリーナが首を傾げる。
アリーナ「あなたは？」
ルビス「我が名は精霊ルビス……この、アレフガルドの大地を作った者です。長い間、大魔王ゾーマの呪いにより、石像に変えられ、封印されていました……」
これまた神々しいルビス様。本当に竜の女王もさることながら、出てくる人たちの全てがクオリティが高いって恐るべきことですね。もう最高なんですけど。私昇天しそう。辛い。
呪いで石にされていたことに加え、作り出したアレフガルドも、ゾーマによって日が射すことのない闇に包まれた世界にされてしまった。そういうことのようです。
ルビスは、この勇者たちならばゾーマを倒す光になりうるかもしれない、と、勇者一行に渡してくれたのは、虹のしずく。ゾーマの城にいくために必要になるものです。
そして竜の女王またしても登場。虹のしずくを以て、強い願いを込めれば虹の橋がかかる様子。
竜の女王「さあ、その腕を掲げ、願うのです」
アリーナ「みんな…一緒に願って…！」
竜の女王の素晴らしい歌声と音楽が神秘的な印象をより強くします。そして、腕にはめた白い丸っこいのが光ります。
なんと、いろいろな色。これが言葉で形容するには正直限界があるほどの美しさで！お客さん全員のが別々に異なる色を発光。ちかちかと瞬いています。さいたまスーパーアリーナ全体が虹色に彩られます。
スクリーンに虹の雲のような映像が映し出される。これこそが、ゾーマの城へとつながる「虹の橋」となるのです。
本当に、ちょっと、涙が出そうになるくらいの綺麗さです。荘厳な音楽とともに彩られる全体の虹の光。自分の手首で光っているものも、次から次へと色が変化を遂げています。またたいているので、虹は止まらずに延々と波打っているようです。……がんばって魅力伝えようと……思ったんだけども……言葉の限界。（なぜ挑戦しようとしたのか）
はい。とにかく綺麗でした。はい。
そして、「きっと役に立つでしょう」と竜の女王が、虹の橋を渡る前に授けてくれたのは「光の玉」。ゲームやってるひとなら分かりますがゾーマ戦、これないと詰みます。まあ受け取らないで進めるって方法はできないでしょうが。
さて、いよいよ大魔王ゾーマの城へ。彼らは虹の橋を渡っていきました。